XM(XMtrading)でそれなりに稼げるようになったら、法人化(法人成り)を検討しますよね。
法人口座に切り替えれば大幅な節税効果が期待でき、個人トレーダーよりも優遇されるためです。
しかし実は、XMでは法人口座の開設ができません。
この記事では法人口座が作れる海外FX業者や法人口座のメリット・デメリットを紹介します。
XM以外のFX業者で法人口座を作る手間やコストを考えて、本当に必要かどうかを確認してみてください。
XMは法人口座が作れない!?
結論から言うと、XMでは法人口座は作れません。
XM公式サイト「よくある質問」では以下のように書かれています。
法人口座を開設できますか?
いいえ、取り扱いがございません。
https://www.xmtrading.com/jp/faq
過去(2018年頃まで?)には法人口座も受け付けていたようですが、2020年現在は個人口座のみに変わりました。
残念ですね。
XMでは法人口座の新規受付はしてないことを頭に入れておきましょう。
法人口座を作れる海外FX業者
XMでは法人口座を開設できませんが、他の海外FX業者は可能です。
どうしても法人口座が欲しいときには対応しているブローカーを併用しましょう。
特に信頼性が高く、評判の良い業者はこの4つ。
- TitanFX:スキャルピングトレードと相性が良い
- GEMFOREX:日本人経営なので日本語サポート体制が整っている
- AXIORY:スプレッドが狭い
- iForex:銘柄が多く、ロスカットラインも低い
とは言え、XMのようにハイレバレッジ・豪華なボーナスを用意しているところが少ないのが現状です。
法人口座を作る方法はFX業者によって異なりますが、基本的な流れとしてはネットから申し込み、必要書類を提出します。
会社の登記簿謄本(発行から3か月以内)や会社役員のIDセルフィー・住所証明書(発行から3か月以内)などが求められるようです。
審査があるので、法人だからといって必ず口座を作れる訳ではありません。
FX法人を専門にしている税理士やコンサルタントに相談すると、スムーズに進められるでしょう。
海外FX業者によって法人の新規口座を開設することはできますが、XMをメイン、他をサブにするのが賢い選択でしょう。
法人口座のメリット・デメリット
「安定的に稼げるFXトレーダーは法人口座に切り替えたほうがいい」とは聞きますが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
XM以外の海外FX業者にわざわざ法人口座を作るほど、大きな節税効果が出るのでしょうか?
ここではFX法人口座のメリット・デメリットについて紹介します。
メリット①損益通算ができる
法人化(法人成り)すると損益通算が可能になります。
損益通算とは本業で発生した利益・損失とそれ以外で発生した利益・損失をまとめることができる(相殺)ということです。
個人では、もしFXまたは事業で大赤字になっても所得とは別に計算されるので、所得税の支払いは行わなければいけませんよね。
法人口座は結果的に納税額を減らせるので、大幅な節税効果が期待できます。
メリット②経費計上できるものが増える
個人では経費計上できなかった出費も、法人であれば許されるものがあります。
個人なら収益を生むために必要だった出費だけなのですが、法人なら行った業務がほとんど経費として落ちます。
パソコン購入費も事業で使った分だけでなく、法人名義での購入なら全額計上できます。
他にも例えば、
- 自宅の社宅化
- 旅費交通費の日当
- 法人保険(生命保険などの各種保険)
- 役員報酬
- 退職金
などが当てはまります。
FXトレード以外に使ったお金も経費に含まれるなど、経費の範囲が広がるのは大きな利点でしょう。
メリット③繰越控除ができる
FXでは赤字を繰り越し、利益が出た年度にも計上すると節税できます。
個人の場合、青色申告をすれば赤字を翌年以降3年間繰り越しすることができますが、法人の場合は9年間に延びます。
長い間、FXの損失額も利益額から差し引いて申告できるんです。
もちろんFX利益だけではなく、事業全体で赤字になった場合も適用可能です。
法人口座は優遇されていることが分かりますね。
メリット④税率が低くなる
海外FXには高い税率がかけられます。
XMでの取引は確定申告では「雑収入」の区分で行い、「総合課税」の税率が適用されます。
「累進課税」といい、所得金額が大きければ税率も上がります。
(※国内FX業者は一律の税率です。)
個人トレーダーの総合課税はこちら。
- 195万円以下:5%(所得控除:0円)
- 195万円を超え330万円以下:10%(所得控除:9万7,500円)
- 330万円を超え695万円以下:20%(所得控除:42万7,500円)
- 695万円を超え900万円以下:23%(所得控除:63万6,000円)
- 900万円を超え1,800万円以下:33%(所得控除:153万6,000円)
- 1,800万円を超え4,000万円以下:40%(所得控除:279万6,000円)
- 4,000万円を超える:45%(479万6,000円)
個人口座で4,000万円以上稼ぐと半分近くが税金として持っていかれてしまうんですね。
ですが海外FXの法人口座で利益を出すと税率は15〜23.2%に下がります。
利益が高くなればなるほど個人の所得税より税率が低く抑えられるのです。
デメリット①個人でもハイレバレッジなので必要がない
国内FX業者では、個人口座は最大レバレッジ25倍、法人口座は70倍から100倍まで引き上げられます。
しかし、XMなら個人口座でも最大レバレッジ888倍。
法人口座が対応していたとしても同様の倍率です。
国内FX業者なら法人口座としてのメリットは享受できますが、XMではそもそもハイレバレッジ。
つまり、わざわざ法人口座を作る理由がないのです。
デメリット②1,000万円以上稼がないなら損するかも
法人化の目安は年売上1,000万円。
FXトレードでこれだけ稼げる人は珍しいですよね。
1,000万円に達しないなら、焦って法人になることはありません。
ある程度の利益を確保できたとしても、法人登記したり税理士を雇ったりといったコストを考えるとトータルでマイナスになるかもしれません。
単純に節税効果を狙うなら、個人事業主として青色申告したほうが得な場合が多いのです。
手続きも少なくてすみますし。
数千万円、数億円を稼ぎ出すトレーダーじゃないのなら、わざわざ法人口座を作るメリットを感じられないでしょう。
まとめ
残念ながらXM(XMtrading)では法人口座を開設できません。
他の海外FX業者(TitanFX・GEMFOREXなど)では作れますが、本当に必要かどうかは稼いでいる金額によります。
法人口座のメリット・デメリットはこちら。
- メリット①損益通算ができる
- メリット②経費計上できるものが増える
- メリット③繰越控除ができる
- メリット④税率が低くなる
- デメリット①個人でもハイレバレッジなので必要がない
- デメリット②1,000万円以上稼がないなら損するかも
FXトレーダー全員が法人化(法人成り)したほうが良いという訳ではなく、1,000万円〜数億円を稼いでいる人でないとあまり意味がないようです。
もしあなたが億トレーダーならFX法人を専門にしている税理士やコンサルタントに相談してみましょう。
XMで数百万円稼いでいる人はまずは1,000万円を目標にし、達成してから法人口座の検討を始めましょう。
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